表記について
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・最新の更新ページには、★をつけておきます。そして、画像を新に貼ったページには、☆をつけておきます。
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初めて使う大きな術に、"祈り"の力を合わせたことでーー気力の消耗が早い。
そのうち、息切れをも伴ってきた。
でもまだ、敵は……。
サイクロプスも無傷で残っている。
ーー何とか、もう少し…!
額にもじわりと、汗が滲み始めた頃。
背後から、見えない力に押されるような感覚を得た。
けれど、決して強過ぎない、しっかり支え包まれるような力を感じる。
「ーー私の魔法を重ねます!」
更に大きく雷が散り爆ぜ、空間が紫電の幕に包まれたかのように。
辺り一面、眩く美しい紫に染まる。
同じ術の魔力が重ねられた事により、少し私の負担が和らいだ。
肩の力が僅かに抜けた事で、辺りを見渡す余裕が生まれてきた。
背後から力を添えてくれる声の主は、やはりあのひと……?
体の向きはあまり変えず、少し首を後方へと動かしてみる。
眩い光に包まれ、顔ははっきりとよく見えなかったけれど。
赤い瞳の覗く、優しい眼差しにはーー確かに見覚えがあった。
ーーそのひとーールインさんは、私とちらと目が合うと……。
記憶に残っているものと変わらない、柔らかい微笑み返してくれたように見えた。
緊迫した戦況下なのに、嬉しくなり…僅かに頰が緩む。
でも今は、気持ちを引き締めたままで居なければ。
優しく心強い微笑みの後押しに、まだもう少し頑張ろうと思える気力が沸く。
ルインさんから、見えたかどうかはわからないけれど…。
僅かに許される、息継ぎする程度の一瞬の間。
彼女への "ありがとう"、 の意味を込めた微笑みを返し向き直った。
微かに見てとれた、目を細め応えてくれる雰囲気に。
更に嬉しく、励まされる。
サイクロプスがこちらへゆっくりと向かってくる中。
その姿を見据えながら、更に魔力の放出を念じる。
ーーぱきり。
牙が折れる乾いた音と共に、ぐらりと巨体が揺らいだ。
「ーーさあ、今ですよ!」
脱力したサイクロプスが、よろめきながら膝をつくと同時に。
ルインさんが杖をかざしたまま、高らかに声を挙げた。
「ああ、任せろ……!」
彼女と繋がる雷の光を纏い、後方からまたしても新たな人影が飛び出してきた。
紫電の光に包まれたその姿は、そのひとが元より持つ眩い輝きを更に増している。
強く眩い光で、その顔はやはり確認できない。
ーーけれど、そのひとが誰なのか……。
一振りの剣を携え優美な動きを見せるその姿はもとより、もはやその声だけでもーーはっきりと分かる。
そのうち、息切れをも伴ってきた。
でもまだ、敵は……。
サイクロプスも無傷で残っている。
ーー何とか、もう少し…!
額にもじわりと、汗が滲み始めた頃。
背後から、見えない力に押されるような感覚を得た。
けれど、決して強過ぎない、しっかり支え包まれるような力を感じる。
「ーー私の魔法を重ねます!」
更に大きく雷が散り爆ぜ、空間が紫電の幕に包まれたかのように。
辺り一面、眩く美しい紫に染まる。
同じ術の魔力が重ねられた事により、少し私の負担が和らいだ。
肩の力が僅かに抜けた事で、辺りを見渡す余裕が生まれてきた。
背後から力を添えてくれる声の主は、やはりあのひと……?
体の向きはあまり変えず、少し首を後方へと動かしてみる。
眩い光に包まれ、顔ははっきりとよく見えなかったけれど。
赤い瞳の覗く、優しい眼差しにはーー確かに見覚えがあった。
ーーそのひとーールインさんは、私とちらと目が合うと……。
記憶に残っているものと変わらない、柔らかい微笑み返してくれたように見えた。
緊迫した戦況下なのに、嬉しくなり…僅かに頰が緩む。
でも今は、気持ちを引き締めたままで居なければ。
優しく心強い微笑みの後押しに、まだもう少し頑張ろうと思える気力が沸く。
ルインさんから、見えたかどうかはわからないけれど…。
僅かに許される、息継ぎする程度の一瞬の間。
彼女への "ありがとう"、 の意味を込めた微笑みを返し向き直った。
微かに見てとれた、目を細め応えてくれる雰囲気に。
更に嬉しく、励まされる。
サイクロプスがこちらへゆっくりと向かってくる中。
その姿を見据えながら、更に魔力の放出を念じる。
ーーぱきり。
牙が折れる乾いた音と共に、ぐらりと巨体が揺らいだ。
「ーーさあ、今ですよ!」
脱力したサイクロプスが、よろめきながら膝をつくと同時に。
ルインさんが杖をかざしたまま、高らかに声を挙げた。
「ああ、任せろ……!」
彼女と繋がる雷の光を纏い、後方からまたしても新たな人影が飛び出してきた。
紫電の光に包まれたその姿は、そのひとが元より持つ眩い輝きを更に増している。
強く眩い光で、その顔はやはり確認できない。
ーーけれど、そのひとが誰なのか……。
一振りの剣を携え優美な動きを見せるその姿はもとより、もはやその声だけでもーーはっきりと分かる。
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